HOW TO / CENTER PART

センターパートの作り方

自然な分け目は、根元の乾かし方から。

センターパートは、ここ数年ずっと人気の髪型です。このサイトの年表でも、2021年から3年続けて1位でした。やってみたいけれど、作り方が分からない。そういう人に向けて、乾かし方、アイロン、スタイリング剤の順に説明します。

画像はイメージです。

まず、長さがあるか

前髪を下ろしたとき、目にかかるくらいの長さが目安です。鼻先まであれば中間、口元まであれば長めのセンターパートになります。しっかり分けたいなら、前髪は7cm以上あると作りやすいです。トップに長さがあれば、5〜6cmでも作れます。

後ろへ流しやすくするには、美容室で段差(レイヤー)を入れてもらったり、毛量を調整してもらったりします。自分では切らず、完成形の写真を見せて「乾かしたときに、こう流れる形にしたい」と頼んでください。サイドと襟足は、刈り上げるか残すかを好みで決めます。

美容室では「センターパートにしたい」だけでなく、部位ごとに伝えます。「前髪は長め」「耳周りはすっきり」「襟足はタイト」のように言うと伝わります。伸ばしている途中なら、完成形の写真を見せて「最終的にこの写真にしたいので、伸ばしやすい形に整えてください」と頼みます。

6:4に分けた自然なセンターパートの完成形。前髪は頬へ流れ、控えめなツヤがある
完成形のイメージ。分け目は中央から少しずらした6:4、前髪は頬へ流れるS字。

乾かし方

いちばん大事なのは乾かし方です。根元をぺたんと寝かせたまま乾かさないこと。分け目を先に決めず、根元を起こしながら乾かしていきます。

  1. 前髪を根元から濡らし、タオルで余分な水分を取ります。寝ぐせや、前のセットで付いた根元の向きを整え直します。
  2. 分け目を固定せず、後ろから前へ風を送り、前髪を左右に動かしながら根元を優先して乾かします。根元が完全に乾く前に次へ進みます。
  3. 立ち上がりが欲しい部分は、仕上げで流したい方向と逆へ倒して乾かします。右へ流したい毛束なら、いったん左へ倒すイメージです。
  4. 全体がおおむね乾いてきたら、作りたい位置で分けます。6:4にする場合は、ここで中央から少しずらします。
  5. 前髪を指で持ち上げ、根元が立つ方向から温風を短く当てます。ドライヤーを離したら、押しつぶさずに高さを保ったまま冷まします。送風口を髪や頭皮に近づけすぎず、同じ場所に温風を当て続けないでください。
  6. 中間から毛先の流れを整え、根元や内側に乾かし残しがないことを確かめます。最後に冷風を当てて、髪を冷まします。

全体が8割ほど乾いたら分ける、形を作ったら3秒ほどそのまま冷ます、というのが目安です。6:4にするときは、鏡で額の見え方と左右の高さを見ながら、少しずつ位置をずらします。

ドライヤーの風を当てながら、指で前髪を持ち上げて根元を乾かしている。分け目はまだ無い
手順2のイメージ。分け目を固定せず、根元を優先して乾かす。
前髪の毛束を、仕上げで流したい方向と逆へ倒している
手順3のイメージ。根元が乾ききる前に、流したい方向とは逆へ倒して乾かす。

アイロンで「C字」「S字」「リバース」を作る

C字とS字は毛束の形、リバースは毛先を流す方向のことです。一方向に丸めるのがC字、反対向きの弧を二つつなげるのがS字です。C字は内向きにも外向きにも作れます。リバースは、毛先を顔から離して後ろへ流すことで、C字やS字と組み合わせられます。

ここで使うのは、平らなプレートで髪を挟むストレートアイロンです。ドライヤーだけで好みの形になったなら、アイロンは省けます。使う場合は、髪を完全に乾かし、絡まりをとかしてからにします。濡れた髪には当てません。

温度は低めから始めます。前髪は120〜140℃が目安です。硬い髪や強いくせがある人は、160〜180℃まで上げることもあります。どの温度でも、同じ場所を長く挟み続けたり、何度も通したりしないでください。

アイロンは熱いので、額や耳、指に当てないように気をつけてください。根元は、頭皮ぎりぎりまで挟まないようにします。

前髪は少量ずつ取り分け、毛束を平たく整えてから通します。毛束の幅は、プレートの幅と毛量に合わせます。

  • 内向きのC字は、毛束の中間を挟んで毛先へ滑らせ、毛先が顔側へ丸く収まるように手首をゆっくり返します。外向きのC字は、毛先が顔から離れる向きにカーブをつけます。
  • S字は、中間に内向きのカーブを作り、その先を反対向きに曲げて、二つの弧をつなげます。二つのカーブを作る位置は、前髪の長さに合わせます。
  • リバースは、前髪を上へ持ち上げ、中間から毛先へアイロンを通しながら手首を返して、毛先が後ろへ流れるカーブを作ります。

いずれも、同じ場所で止めて曲げず、滑らせながら動かします。分け目と根元の向きは主にドライヤーで整え、アイロンでは中間と毛先の動きを調整します。トップは毛束を少し上へ引き上げながら通すと、根元に高さが出ます。形ができたら、いったん冷ましてからスタイリング剤に進みます。

年表の1位は、この動きで見分けられます。2021年は外へ向かう大きなC字、2022年は頬へ流れるS字、2023年は根元を起こして後ろへ流すリバース、2026年は片側だけの弱いC字です。最初は大きく一度だけ曲げ、足りないところにだけ動きを足していきます。

運営者が使っているアイロンは、年表ページの「道具」にまとめています。

道具と関連する髪型を見比べるときは、髪型研究所の年表もご覧ください。

ストレートアイロンで前髪の薄い束を挟み、毛先を内向きに丸めてC字を作っている
C字のイメージ。毛先へ滑らせながら、一方向へ丸める。
前髪の中間で一度曲げ、毛先を反対方向へ逃がしてS字を作っている
S字のイメージ。中間と毛先で、向きを変えて二つの弧をつなげる。

スタイリング剤は「内側から、前髪は最後」

バームやワックスは、乾いた髪に使います。少量を手のひらと指の間によく伸ばし、後頭部やサイドの内側からなじませます。前髪は最後に、手に残った分だけで整えます。根元がつぶれやすい人は、根元に付けすぎないようにします。

種類向いている仕上がり注意点
バーム自然なツヤ、作り込みすぎない毛流れ根元がつぶれやすい人は量を控える
ワックス束感、C字・S字の毛先、形の調整製品で硬さとツヤが違う
ジェルツヤのある毛流れ、形をしっかり保つ仕上がり固まる速さや硬さは製品で違う
グリース毛流れや束感の調整。ツヤを出すタイプが代表的強く固まるタイプや、ツヤを抑えたタイプもある
オイルツヤ、なめらかさ、毛先のまとまり形を固定するための製品ではない。固定力を足したいときだけ、仕上げ用スプレーなどを検討する
仕上げ用ヘアスプレー作った形やボリュームの保持固定力、湿気への強さ、使う距離は製品表示で確認する

量は、少なめから始めて足していきます。付けすぎると、根元がつぶれます。

手のひらに伸ばしたバームを、襟足と後頭部から付けている。前髪にはまだ触れていない
付ける順番のイメージ。内側から始めて、前髪は最後に手に残った分だけ。

崩れる、ぺたんこになる、分け目が目立つ

ぺたんこになる原因は、根元の乾かし残し、根元を寝かせたままの乾燥、スタイリング剤の付けすぎ、汗や湿気のどれかです。

ドライヤーが使える場所なら、崩れた部分を根元から濡らし直し、余分な水分を取ってから、根元を持ち上げて乾かし直します。スタイリング剤を付けすぎているときは、さらに足すのではなく、洗い流してからセットし直してください。

湿気や汗で髪の水分が変わると、乾かして作った形は崩れます。根元がつぶれる人は、根元を重くしない軽い固定剤を使います。広がりやうねりが出る人は、無理に伸ばしきらず、動きを活かせるスタイリング剤と、湿気に強いスプレーを使います。

分け目が固定されて頭皮が見えやすいときは、中央から少しずらす、分け目をジグザグにぼかす、根元を起こす、という方法があります。つむじや生え際のくせが強いときは、左右へ振って乾かし、流したい方向とは逆にも風を当てます。ある程度の長さの重みで収める方法もあります。

根元がつぶれて前髪が重く垂れたセンターパートの例
NG:根元がつぶれて、ぺたんこ
分け目が一直線で頭皮の線が見えるセンターパートの例
NG:分け目がくっきりして、頭皮が見える
湿気で毛先が広がりトップがつぶれたセンターパートの例
NG:湿気で広がって崩れた

顔型と生え際で変えるところ

顔型や生え際に合わせて、少しずつ変えます。

  • 丸顔は、トップに高さを作り、サイドを広げすぎず、5:5より少し6:4へずらす。
  • 面長で縦の長さを控えめに見せたいなら、トップを高くしすぎず、サイドに少し幅を残す。
  • 顔まわりを毛先で覆いたいなら、覆いたい位置まで前髪が届くかを先に確かめる。顔型だけで毛先の位置を決めず、長さと目標の写真を合わせて調整する。
  • 額が狭いなら、根元の高さとジグザグの分け目。額が広いなら、開ける方法と、薄い毛束を残して覆う方法の両方がある。
  • 富士額(額の中央が下がる生え際)やM字の生え際は、中央と、少しずらした位置の両方で分けて、額の見え方を鏡で比べる。
分け方見え方
5:5中央付近で左右に分ける。分け目をくっきり見せる仕上げにも、ぼかして自然に流す仕上げにもできる
6:4中央から少しずらす。トップの高さと額の見え方を調整しやすい
同じ人物の、5:5に分けた左側と、6:4に分けた右側の比較イメージ
左が5:5、右が6:4。

30〜50代で気をつけること

年齢で分け方を決める必要はありません。前髪やトップのボリュームが減ってきたら、形を強く固めるより、根元を起こして毛流れで整えます。

40代には、自然なセンターパートに、バームやグリースでツヤを足す仕上げが合います(LIPPS の2025年秋冬の特集より)。分け目には重いスタイリング剤を置かず、根元を起こして、分ける位置と額の見え方を鏡で確かめます。

50代も同じです。いまの毛量と生え際に合わせて調整してください。

2026年の「流す」センターパート

2026年の解説では、きっちり分けるより、自然に流すセンターパートが紹介されています。「毛流れセンターパート」「ナチュラルセンターパート」「リバース」といった呼び方です。前髪の根元を立ち上げ、自然に後ろへ流します(GARDEN 銀座の2026年5月の解説より)。

韓国系やクラシック系の、くっきりした分け目もいまの形です。好みで選んでください。英語圏では、近い髪型を「curtains」「flow brush back」と呼びます。

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